冗談のつもりだった


「鋼の!嫌わないでくれ…!」
「は?」

「いきなり何なんだ、あんた。」

ここは、第2資料室。
エドが本を読んでいると、いきなり涙目の大佐が現れ冒頭の言葉を言ったのだ。

「お願いだから、嫌わないでくれ!」
「…だから、何でそうなるんだ?」

「ごめんさない、エドワード君。ハボック少尉のせいなの。」

颯爽?と現れたのは、ホークアイ中尉だった。

「少尉が?また何で。」
「仕事をしないとエドワード君に嫌われると言ったらしいのよ…。」
「…。」

エドの顔は複雑そうである。

「大佐。少尉の冗談ですので、仕事に戻って下さい。」

エドはこのまま帰るだろうと思い、また本を読もうとした時、

「嫌だ!鋼のから嫌いじゃないと言われるまでしないぞ!」

…今のロイは思いっきり駄々をこねる子供同然である。

「大佐、」
「撃たれても言われるまでは帰らない!」

どうやら中尉もさっさと仕事をしてほしいのだろう。

「エドワード君、ごめんなさい。言ってくれるかしら?」
「…大佐、俺、あんたのこと嫌いではない、と思う。」

何とも微妙な答え方だが…。

「は、鋼の…!」

っとエドに抱きつこうとした瞬間。

「では、仕事に戻りましょうね、大佐。」

中尉はロイを引っ張っていった。
これでは、誰が上官なのか示しがつかない…。


そして、エドは鍵を返そうとした時ロイに抱きつかれそうになり、顔面殴って走り去ったと、今回の暴走の原因である某少尉は語った…。