夏の必需品といえば…?


「やっぱクーラーじゃね?」
「確かに。なかったら困る。仕事ができん。」
「いや、大佐はあってもなくてもしないだろ。」
「おや?私もたまには真面目に仕事をするさ。」
「(たまには、かよ…!)」

しかし、どうしてこんな話をしているかといえば…そう、クーラーが壊れたのだ。
今、執務室には2人しかいない…。みんな出払っているのだ。


「ここには扇風機ないのかよ…?」

「いや、前はあったが大掃除の時に捨てたらしい…。」
「…使えねーな…。」

っとエドはカバンをあさり始めた。

「あった!」
「ん?何があったんだね…。」
「にしし…。うちわだよ。」
「何…!?」
「あ~、涼しー…。」
「くっ!」

ロイは羨ましそうにエドを見た。
それを見たエドはほんの少し、かわいそうだと思い、

「…等価交換だぞ…。」
「?何がだ?」

エドは無言でロイの椅子の所へてくてくと歩いていった。
そして…?

「エ、エドワード…!?」
「ん?何だよ。文句あんのかよ?」
「い、いや…。ないが…。」

エドはロイの膝の上にのり、うちわを仰ぐ…。
まさに、一石二鳥である。

その後、ロイはエドが離れたがっても離さなかったとか…。
そして、エドに顔面殴られ、文献を請求されたらしい…。