故郷、リゼンブールへ


エド・アル、なぜだか知らないがロイと共にリゼンブールへ帰郷していた。

「あんたさ、何でついて来るわけ?」
「いいだろう、たまには。」
「仕事は大丈夫なんですか?」
「ああ。終わらせてあるんだ。中尉の許可も取ったから大丈夫だ」
「…ほんとか?」
「…大丈夫だ」

ロックベル家が見えてくると、デンが走ってきた。

「おう。久しぶりだな、デン。」

うれしそうに尻尾を振っている。

「これが、デンというのか。」
「あっ!大佐にもなついてる!」


「エドー!アルー!おかえりー!!」
「おう!」「ただいまー。」
「1年ぶりね。…えっと…。」
「ああ。こんにちは、お嬢さん。私は、ロイ・マスタングです。」
「はい、知ってます。2人の後見人してくれてるんですよね。」
「ああ。よろしく。」

「おや?めずらしい客が来たね。」
「お久しぶりっと言うべきでしょうか。」
「2人から聞いてるよ。おあがり。」
「では。おじゃまします。」

「なんか、大佐がいると違和感あるよな。」
「そうかい?」
「兄さんが恥ずかしがってるだけじゃない?」
「…うっ!…。」

「…ねえ、アル。あの2人って実際どうなの?」
「なんとなくわかるがね。」
「あはは……。」

「あっ、そうだ。エドー。今日は、シチューだからねー。」
「おう!」
「兄さん、やっぱうれしそうだね。」
「シチューだしな!」
「いやしや、違う。大佐だよ。」
「……さあ、アル。ご飯まで一休みするか。」
「素直じゃないんだから。」

「おや?エド。顔真っ赤だぞ。」
「うるせー。」
「……(耳元で)エドワード。キスしてもいいかい?」
「!!!は、恥ずかしいだろ!?」
「そうかい?」

その後、皆の前でエドの口元についたシチューを舌で舐め、ロイがしばらく機嫌直しに必死になったのは言うまでもない。