サボる理由


「大佐って、何でサボるんだ?」
「ん?」

「そうだな…。私は決してサボりたくてサボっているわけじゃないからね。」
「そうなのか?中尉はそう言ってたけど。」
「…そりゃ、本当にサボる時もときたまあるさ。」
「…結局はサボってんじゃん。」
「…時に、女性が司令部まで来る事もあってね。」
「へー。いいじゃん。」
「いや…。私は初対面なのだが、あっちは知っているような感じで話しかけてくるんだ。」

まぁ、どっからか私のことを聞いていたのかもしれないが…っとロイは、苦笑というかなんというか、少し迷惑そうに言った。

「へー…。」
「まぁ、私は君がいるからね。」
「!…こんな昼間っからそんな事言ってんじゃねー!」
「おやおや。恥ずかしがってるのかね。」
「…大佐、大嫌い。」
「!!!…すまない!でも、本当の事を言ったまでなんだ…!」
「……ぷ。」
「?」

エドは笑った。
ロイがここまで慌てるのは、自分だからだと知っているからだ。

「…俺も、好きだぞ。」
「…エドワード…!!」

さっきの慌てぶりが嘘のように、ロイの顔はぱっと輝いた。

(…こういう子供っぽいところが好きなんだよなー…。)