「すいません、ルルーシュ殿下。」
「いや、ミレイ達のせいじゃないさ。」
「でも…!」
「ミレイ達には今まで世話になっている。これ以上迷惑はかけられない。」
「…分かりました。でも、もし何かあったら言って下さい。」
「ああ。すまない。せっかく私達のために作ってくれた箱庭だったのに。」
「いえ。もともと、スザクが学園に転入してきた時から危惧しておりましたから…。」

放課後の生徒会室。2人の会話で微かに見える関係…。


信じる心




「そろそろ、ナナリーを安全な場所に移そうと思う。」
「そうですか…。」
「…今まで、世話になった。」
「い、いえ。もう、この箱庭には、殿下達を…守れるほどの…力はありません。」

ミレイは、しゃべりながらも涙を流した。

「ミレイ…。」
「ルルーシュ、様。」

その時だった。少し扉の向こうで音がしたのは。

「「!!」」

その音のした方を振り返ってみれば…

「あ、え、えーと…。」
「あ、あの。わざとじゃ…。」
「…。」

リヴァル・シャーリー・カレンがいた。

「お前ら…。」
「えっと、ルルーシュ…?」
「何だ、リヴァル。」
「…えっと、その、何ていうか…。」

まだ混乱しているらしい。
ミレイの方を見ると…複雑そうな顔をしていた。
多分、この様子だと全部聞いていたのだろうと思い、ルルーシュは。

「…リヴァル、落ち着け。」
「って、言われても…。」
「…どうせ、全部聞いていたんだろ?」
「あ、うん…。」

しかたないが、話すしかないだろうか…。

「お、俺は、別に、ルルーシュが誰であっても、悪友であるのは変わりないぜ?」
「そ、そうだよ!ルルが何者であっても私達が友達であることに変わりはないわ!」
「…そうね。ルルーシュ君、話してみない…?」

まだ少し混乱しているのに、こんな事を言ってくれる”友達”。

「…ルルーシュ様。」
「ふぅ…。今から話すことは絶対口外するなよ。」

そして、ルルーシュとミレイから7年前何があったか、その後どうなったかなどが語られた。
最初はポカーンとしていた3人も…。

「…水臭いぞ、ルルーシュ!」
「そうよ!」
「何が?」
「…相談してくれてもいいじゃない、という事よ。」
「…。」
「これからは、辛かったら言ってね?私も力になるから。」
「あ!カレンさん、ずりーぞ!」
「私達も力になるから!」

こんなにも自分を思ってくれている。

「…ありがとう。」

ルルーシュは、ナナリーにしか見せないような甘い微笑みを浮かべて言った。

その後、誰もが顔を真っ赤にした、らしい…。