俺のお姫様*私の皇子様


「A HAPPY NEW YEAR!!!」

ミレイは元日にもかかわらず、俺の部屋に突然やってきた。

「…会長、こんな元日から何ですか。」
「あら、冷たいわね~。」
「…で?こんな日に何の用ですか?」
「ふふ。ナナリーから許可は貰ったのよ。」
「…何の許可ですか?」

ルルーシュは嫌な予感がし、眉を顰めてミレイの方へ顔を向けた。
絶対、こういう時の予感は当たるんだよな…。

「今日は、ルルーシュを独占してもいいって、ね?」

朝、ナナリーにあいさつしていつもより声が上ずっていた。
新年だからかと思っていたが…。

「…だからナナリー、少し機嫌が良かったのか…。」
「…私だって、たまにはルルーシュを独占したいわ…。」
「…俺の誕生日に半分独占していたじゃないか。」
「それとこれとは別よ。」

ナナリーと一緒に過ごせないのは少し寂しいが。
普段ミレイとは生徒会ぐらいしか会えないから。
こんな日もたまにはいい、か・・・。

「じゃあ、元日だがデートでもするか?」
「あら?ルルーシュから誘ってくれるなんて珍しいわね。」
「おや?デートはお気に召さないのか、お姫様?」
「いいえ?租界でだけど、デートしましょうか。」

ルルーシュとミレイは少しおめかしして租界へ出掛けた。

「さすがに元日というだけあって、人が多いな。」
「でも、誰かに会ったら驚かれるわね。」
「そうか?」
「だって、生徒会長と副会長がデートしてるのよ?しかも、腕まで組んで。」

そう2人は腕を組んでいて、どこからどう見てもカップルにしか見えない。

「俺は別にカップルに見えてもいいが?」
「…私もよ、ルルーシュ。」

普段は見られないルルーシュの性格が表にでているので、ミレイにとっては久しぶりの本来のルルーシュといれるのだ。

「…にしても、今度また見合いがあるだろう?」
「…ええ。嫌だわ~。おじ様は好きにしてもいいよって言ってくれているのに…。」
「それだけ、家を再建したいんだろう、君の両親は…。」
「…私はルルーシュと一緒にいたいわ。」
「ああ、俺もできるならミレイと一緒にいたい。」

本音を言ったミレイにルルーシュも本音を言った。
そして、いろんな話をしながら租界でデートをした。

「今日はとても楽しかったわね。」
「ああ。今日は泊まっていくか?」
「あら、いいの?」
「たまにはいいだろ?」
「じゃ、お言葉に甘えて。」

その日の夕食はルルーシュ・ミレイの二人で作った。
久しぶりに幼馴染で囲んで楽しく夕食を食べた。

「ミレイ、俺の部屋で寝るのか?」
「いいじゃない。」
「…まぁ…。」

まさか、ミレイの知らない女(C.C.)と寝てるなんて言えない…。

そういえば、C.C.はどこ行ったのだろうか?
まさか、ベッドの下にいるとかいわないよな?
なんて思いながら寝る準備をした。

「貴方が皇族だった時、一緒に寝た事あったわね~。」
「そうだな…。」
「懐かしい思い出ね…。」
「…ミレイ、愛してる。」
「…っ!こんな時に言うなんて…。」
「ミレイは?」
「私も…愛してる!」

くすくす…。
二人は笑いながら一緒のベッドで寝た。


「…私がベッドの下にいたとも知らずに寝るとは…。」

C.C.は二人が寝た後、ベッドの下から出てルルーシュの寝顔を見ながら呟いた。

「に、しても…お前がそんなキャラだったとは…。ギャップがありすぎるなぁ?私の魔王。」