HAPPY BIRTHDAY!


「Happy Birthday!ルルーシュ!」

「…ミレイ、ありがとう。」
「ふふ。せっかくルルーシュを独占できるんだから楽しまなくっちゃ。」

本日12月5日。
昨日、生徒会でルルーシュに指名された一人がルルーシュを独占できるという事になった。
ルルーシュはナナリーを指名しようと思ったが、兄妹なので除外された。
結局ルルーシュが指名したのは、ミレイだった。
リヴァルはうおー!と叫び、シャーリーはショックを受けた顔をしていた。
結果、ルルーシュのプライベート時間で前半がナナリー、後半がミレイが独占する事となった。

「にしても、何で私を指名したの?気になるんだけど~?」
「…俺らの事情も知っているから気楽にできるだろ…。」
「あら、意外と私も信用されているのね。」
「…ミレイは信用というより、信頼だと思うが…。」
「ルルーシュにそう言ってもらえるのはとてもうれしいわね~。」

普通、信用<信頼となるため、信頼だと思ってくれていると思うとやはりうれしいだろう。
ミレイはルルーシュの元婚約者にしてルルーシュの騎士である。
そして、公にしていないが、2人は幼馴染ともいえる関係なのだ。
そんな関係であるミレイを、身内にとことん甘いルルーシュが信頼しないわけがない。

「では…プレゼントは…私よ!」
「…へ?」
「ふふ…。このミレイさんがプレゼントに自分というのはゼロに近いわよ~?」
「…いや、ミレイ…?」
「なーに?私がプレゼントってのがそんなに不満~?」
「いや、そうじゃなくてだな…。」
「ふふ。でも、プレゼントは私だけじゃないわよ。」
「…まだ何か用意しているのか…?」

プレゼントがミレイというのも驚いたが、他にも用意していたとは思わなかったルルーシュであった。

「じゃじゃーん!これぞまさしく"ルルーシュ秘話集"!」
「…そんなものを、いつの間に作ったんですかっ…!」
「ふふ。皇族時代のもできる限り集めてまとめたわ。」
「…それを誰かに見られたらやばいんですが?」
「大丈夫。皇室を知っている人じゃないと分からないようになってるから。」
「……。」

「くす。何かしてほしい事はある~?」
「…うーん…。」

しばらく世間話というか…いろんな話をして、ミレイはルルーシュに訊ねた。

「…キスしろ、ミレイ。」
「…くす、ルルーシュらしい言い方ね。」

ルルーシュとミレイは自然と顔が近づいていった。
そして…。

「…んっ…。」

「生まれてきてくれてありがとう、ルルーシュ。」
「ありがとう、ミレイ。」

2人は絵になるような綺麗な微笑みを浮かべていた。