噂の二人


「会長…。どうしてこんなに溜めるんですか…!」
「えー。ちょっとほっといたらこうなってたのよ。」
「…会長、みんなより少し多めに処理して下さいね。」

生徒会室でのいつものやりとり。
でも、さすがに俺もいろいろ気がついてきた。

会長は、ルルーシュが好きなんだという事。
そして、ルルーシュも会長が好きだという事。

ルルーシュは分かりにくいが、会長はなんとなく分かる。
ずっと会長を見ている俺は、会長が誰が好きなのかぐらい分かっちゃうんだよねー…。
ルルーシュは、なんというか…どこか他人と違った感じ。
会長にだけは、よく見ていないと分からないほどの違う接し方だった。

ルルーシュが相手じゃ、俺は勝てない。
だって、同姓の俺でもルルーシュは綺麗だと思うから…。

洗練された華麗な動き。気品に溢れたオーラ。
どっかの貴族みたいなルルーシュ。

「…ルル、何か最近会長と仲がいい…。」

さすがのシャーリーも、気づいている。

「何か、入り込めない、よなー…。」
「…確かに…。」

どこか、俺達には入り込めない雰囲気の2人。

ルルーシュには、かなわない。
ルルーシュに勝てるやつなんて果たしているのか。
いや、どこを探してもいないと思う。

「俺の恋は、はかなく消えていった……。」

「会長。」
「ん?なーに、ルルちゃん。」
「リヴァルがぼーとしてるんですが、どうしたんですか?」
「…さぁ?」

しばらく、リヴァルは放心状態が続き、気づいたら夜になっていて急いで帰ったそうだ。