愛している私の皇子様


「…会長?」
「………え?何?」
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ。」
「会長…?本当に大丈夫ですか?」

リヴァル達はボーっとしているミレイに心配していた。

「…最近、懐かしくなってねー。」
「?昔をですか?」

シャーリーは、どこか遠くを見ているミレイにそう言った。

「…昔、尊敬していて大好きな方がいたの。」
「へ、へー。どういう人なんですか…?」

リヴァルはショックを受けながらもミレイに質問した。

「そうねー…。優しくて…お母様や妹を一生懸命守っていたわ…。」

ルルーシュは、自分の事か!?っと内心思いつつ、ピクッっと肩を少し揺らした。

「…私が、4歳の頃かしら。おじい様に連れられて婚約者だと紹介されたの。」
「「こ、婚約者…!?」」
「ええ。…本当に、一目ぼれだったわ。」
「…。」

もう、リヴァル達はミレイの話についていくのがやっとで、ルルーシュの反応を見ていなかった。

ルルーシュは、もう勘弁してくれ…!っと内心叫んでいた。
もうここまでくれば、自分の事だと確信した。
しかも、その本人の目の前で告白しているようなもんである。
ルルーシュは、別にミレイが嫌いというわけではない。恩人であるミレイが嫌いなわけがない。

「…会長、そろそろ書類整理してくれませんか…?」

そう言うのがやっとなルルーシュだった。

「……あら?そうね。もうこんな時間。」
「えー!その後どうなったんですか?」
「うふふ。それは秘密よ。」

そうミレイは笑った。
ルルーシュは、ミレイが話をやめてくれてほっとした。

目の前で告白されて、当分ミレイの顔を見れなかったルルーシュがいた。